化殺風水
化殺風水とは、形殺や神殺の象意を和らげたり、無力化する事を言います。
「化殺」の「化」とは、前と違った姿や状態にするという意味があり、「殺」として自分の方に災厄をもたらす状態を変化させて無力化を図ろうとする行為の事です。
化殺にはよく鏡を使いますが、「殺」となる物を鏡で跳ね返すという意味があります。
鏡は古来から現世と冥界をつなぐものと考えられて来ました。
死後の世界は、恐ろしいものと考えられてきた面があるので、殺を以って殺を制するという考えから、化殺に鏡を多く使うようになったと考えられます。
しかし、古来から近代までは鏡は高級品であり、庶民が化殺に使えるような物ではありませんでしたので、鏡の特性である反射という面を取り入れ、反射する色々な物を下げたり、置いたり、殺を見えない様にして形殺から逃れる方法を取ってきました。
理気殺では、五行を取り入れ、破壊の星である五黄の廻ってくる方位に金物で出来た風鈴を下げたりして、五黄の土性を金物である金性を下げる事によって、土生金で土生の悪象を漏らしてしまおうと云うような方法も取られて来ました。
化殺には、現在でも「鏡」や「八卦鏡」を掛けたり、「麒麟」や「獅子」「古銭」「刃物」「亀」などを置いて化殺を行っています。
また、「水」や「金魚」なども使います。
このような物を迷信と片付けてしまえば簡単ですが、実際には効果が上がる物も多く存在します。
それが、どうして効果が有るのかは、心理的な物なのか、形而上の理解しがたい物なのかは分かりませんが、否定出来ない不思議な現象を起こす物があるのだけは事実なのです。
解からないというのは、五行で説明がついても、陰陽で説明がついても、あくまでも説明が付くと云うだけで、どのようなメカニズムで実際に効果が在るのかが分からない部分なのです。
ただ、巷に出回っている物の中には、完全に効果が無い物も少なくありません。
同じような物でも効果が有るものと、無い物の差が激しい物も有ります。
実際には効果が有る物は気が充実している事だけは確かです。
一般の方が、その物の気が充実しているか、悪い気が入っているかなどの判別はとても困難な事だと思いますので、殺の強弱に対して、的確に対応を行うのは風水師に任せた方が良いと思います。
化殺用品自体はそんなに高価な物ではありませんので安心して聞けると思います。
殺を理解するためには、五行や陰陽で説明出来ても、あまり意味が無く、そこから発する気とそれを受ける人との関係を気で読み取る事が大切になってきます。